年間アーカイブ 2018

「第7回UNWTO都市観光フォーラム」に参加しました

UNWTOはこれまで、都市観光は国及び企業からの投資や外貨取得といった重要な経済活動に結び付き雇用創出、社会的包摂や地域の発展に資するものとして取組を続けてきた。また国連は昨年に持続可能な都市化に関する共有ビジョン及び方針を謳ったニューアーバンアジェンダを採択した。これらを背景に、持続的で競争力のある都市観光はニューアーバンアジェンダ及びSDGs(Goal11:住み続けられるまちづくりを)に大きく貢献することができると考えられており、本会議(9月16日~19日:於ソウル)では2030年を見据え、観光が急速に成長するなかで取組むべき課題やその都市への影響に対しての新しい戦略を議論する目的で開催されました。 今回の主な議論のテーマ: ・都市の競争力に対する革新的なアプローチ ・技術の都市観光への影響 ・都市の若返り(Rejuvenation of cities) ・全ての人にとって包括的な都市を構築 会議の結論では、都市計画には適切なインフラと技術に投資し、観光客そして住民(すべての人)にとって包括的都市を構築することの重要であることや、オーバーツーリズムの課題については、各部門が連携しながら、効果的な規制枠組みを作ることや、観光客自身が地域社会、伝統、都市の価値を尊重することが重要であること等が述べられました。 また同会議において、UNWTO図書「‘Overtourism’? – Understanding and Managing Urban Tourism Growth beyond Perceptions」がリリースされました。 ※詳しくはこちらへ 本会議では50カ国から900人の参加者がありました。 第8回UNWTO都市観光フォーラムは2019年にカザフスタンのアスタナで開催を予定しています。 会議の詳細はこちらからご覧ください。 (セッションのビデオをご覧いただけます) 会議の様子 ※ニューアーバンアジェンダ(New Urban Agenda)とは、国際連合の持続可能な開発のための2030アジェンダによる持続可能な開発目標をうけ、2016年10月17~20日にエクアドルのキトで開催された国連人間居住計画(国連ハビタット)によるハビタット3(英語版)(第3回国連人間居住会議、近年の持続可能性追求に基づき「住宅と持続可能な都市開発に関する国連会議」とも)において確認された21世紀におけるニューアーバニズム推進のための国際的な取組方針(アジェンダ)のことで、「キト宣言」とも呼ばれています。  

国際観光は強い勢いを維持した(UNWTO プレスリリース)

こちらからご覧ください。

Tourism Highlights 2018について

国連世界観光機関(UNWTO)はこのほど、過去1年間の観光データを基に、 国際観光の概要を紹介する冊子「ツーリズム・ハイライト(2018年)」を発表しました。 今号は2018年9月までに国・地域及び国際機関から集計した国際観光に関するデータを基に、2017年の主な動向を反映したものです。 内容 ・国際観光における年間の主な動向 ・国際観光客到着数(実績) ・国際観光収入(実績) ・国際観光客到着数・国際観光収入上位国(10位まで) ・地域別実績と主な要因(ヨーロッパ、アジア・太平洋、米州、アフリカ、中東) 英語版はこちらからダウンロードいただけます。 日本語版は11月末に発行を予定しています。 完成次第、ウェブサイトのWhats Newでご案内させていただきます。

JICA課題別研修において講演しました

日 時:2018年10月15日 (月) 場 所:国際協力機構関西センター(JICA関西) テーマ:世界遺産の適切な管理を通じた観光振興 参加者:アルメニア、ドミニカ共和国、ヨルダン、ラオス、ミャンマー、エジプト、マレーシア、メキシコ、ペルー、フィリピン、スリランカから13名 JICA課題別研修「世界遺産の適切な管理を通じた観光振興」において「観光開発を通した世界遺産登録地域の適切な管理」をテーマにUNWTOの駐日事務所の活動紹介や観光と世界遺産の関係について講演を行いました。持続可能な観光振興の取組の良い例として、観光客が守らなければならない項目を示したカンボジアのアンコールワット寺院行動規範(Angkor Wat code of conduct)について紹介したところ参加者は大きな関心を示しておられました。また講演の最後に、観光を通した持続可能な開発目標(SDGs)に取組みを世界に発信するポータルサイト(Tourism for SDGs)を紹介しました。 Tourism for SDGs http://tourism4sdgs.org    

奈良市立一条高校で特別授業をしました

日 時:2018年10月11日 (木) 場 所:奈良市立一条高校 テーマ:UNWTOの活動と持続可能な観光・日本の観光動向 参加者:人文学科 1年生 40名 一条高校での講演は今年で5年目になります。人文学科 1年生「総合文化研究」の授業の一環として前半は講演、後半はワークショップ形式ですすめさせていただきました。 ワークショップでは4人1組で「観光が世界の問題に対してどのように貢献することができるか」について意見交換し、またそれがどの持続可能な開発目標(SDGs)の目標に合致するのかについて考えました。その中には、飲食店での残り物を冷凍保存して、食糧不足の地域に提供する(2.飢餓をゼロに)、奈良の新しい食の文化と産業を創り広める(8.働きがいも、経済成長も。9.産業と技術革新の基盤をつくろう。17.パートナーシップで目標を達成しよう)、負の遺産を人に伝える(16.平和と公正をすべての人に)等、様々なアイデアが集まりました。SDGsについて初めて知った生徒さんもたくさんいるなかで、目標を達成するための具体例を、一人一人が懸命に考えました。 授業の様子 グループワークの様子 「観光と持続可能な開発目標」のリーフレットはこちらからダウンロードいただけます。

岐阜県中津川市で講演しました

日 時 平成30年8月7日(水)~9日(木) 7日テクニカルツアー・8日シンポジウム 場 所 かしも明治座・ふれあいのやかた(岐阜県中津川市) テーマ チャレンジ!中津川☆恵那プロジェクト×名城大学シンポジウム 地域資源のストーリーづくりと持続可能な観光 ~守るために紡ぎ、伝え、分かち合う チャレンジ!中津川☆恵那プロジェクトでは3年間の期間において、「持続可能な本物の目的地、滞在地、居住地を学習する地域づくりを通じて共創造する」を主目的とし、多様な関係者が集い、持続的な観光振興に対する基盤整備を進めている。会議では行政、商工会議所、地元の観光事業者等から60名の参加があり様々な視点から中津川・恵那における観光の可能性について議論を深めました。 当事務所は「持続可能性に関する取組と世界の事例」をテーマに基調講演を行い、①モニタリング②パートナーシップ③長期計画④意見交換の重要性について世界の事例を通して紹介しました。 質疑応答では、中津川・恵那市での人口減少への懸念が上げられた。これに対し、地域の学校をなくさないことや、若者の関係人口を増やすこと等が重要ではないかとの意見があった。また、地元に国有木曽ヒノキが銀閣寺をはじめ、有名な古建築物の建築用材であった歴史や、「式年遷宮」で御用材となるヒノキを伐採する神事について詳しい専門家がいることから、地域のストーリーを地元の人から受け継ぐということが重要であるということを、参加者と共有しました。  

奈良県立大学で講演をしました

日時:2018年7月19日 (木) 場所:奈良県立大学 テーマ:観光と持続可能な開発目標(SDGs) 参加者:奈良県立大学地域創造学部 観光創造コモンズ2年生 41名 前半はUNWTOの役割や活動について講演しました。 後半のグループワークでは、学生はUNWTOの「観光と持続可能な観光」のリーフレットを参照しながら、これから日本で持続可能な観光を進めるにあたり、一人一人がどんなことに取組んでいきたいかを考えディスカッションをしてもらいました。その中には、LGBTの人々が快適に旅行できるような環境の整備、地元の素材を使ったエコバック等の商品開発、早期の観光教育等が挙げられました。 ワークショップの様子。 観光と持続可能な観光(SDGs)のリーフレットはこちらからダウンロード可能です。

第7回文化と観光に関する慶尚北道国際シンポジウムで講演しました

日 時:2018年6月28日~29日 場 所:韓国 慶州市 テーマ:「アジア太平洋地域からみたテクノロジーと観光の相乗効果」 参加者:政府・観光関係団体、民間部門等 約400名 今回の会議ではテクノロジーが観光業界に与える影響を中心に議論が行われました。UNWTO駐日事務所は「アジア太平洋地域からみたテクノロジーと観光の相乗効果」をテーマに、世界の最新の観光動向を示しながら、観光がいかにSDGsに貢献していくことができるかについて説明しました。同会議には、国土交通省観光庁、元太平洋アジア観光協会 タイ支部会長、 キョンヒ大学(韓国)等から講演者として参加されていました。        

2018年1月~4月間の国際観光は、予想を上回った

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世界温泉地サミットに参加しました

2018年5月26日~27日に大分県大分市で観光、療養、地熱利用などに及ぶ温泉の新たな活用・可能性について世界規模で議論する世界で初めての温泉をテーマとした国際会議が開催されました。17カ国から温泉や行政の関係者ら1000以上が出席し、活発な議論や意見交換が行われました。 開会式の主催者あいさつで、大分県広瀬知事は「温泉は医療や滋養、エステという多様な活用法があり、人々に温泉地を訪れるようになってほしい。」と述べ、環境省の中川大臣は世界初の温泉サミットの開催を祝福し、温泉の活性化を目指したいと述べました。 前国連世界観光機関(UNWTO)本部賛助加盟員部長のヨランダ・ペルドモ氏による基調講演では、スペインやウルグアイで温泉を一つの切り口として観光プロモーションの支援を行った経験を説明し、同じ観光資源をもつ他のデスティネーションと差別化するためには、特色をセグメント化して観光をアピールする必要があると述べ、カナリア諸島やチュニジアの例を挙げて説明しました。 またイタリアのアバノ・モンテグロットホテル協会会長からは、温泉水を活かした治療はイタリア政府の保険が適用され、リウマチを緩和すると紹介がありました。アイスランドブルーラグーン・アイスランド研究開発担当役員からは温泉施設であるブルーラグーンを紹介し、地元の地熱発電と熱排水を使う持続可能な資源の活用法であると述べました。 さらに後半は観光、医療・健康・美容、エネルギー-3テーマで分科会があり、観光においては、持続可能な観光は温泉地でどのように実現するか議論が行われました。新たなコラボレーションや独自の価値認識と発信、本質的な幸福、心の癒しの追求の重要性について活発な議論が行われました。 会場には、ブースなどで各地の温泉地を紹介するコーナーや、別府の温泉を持ち込んだ足湯も設置され、参加者は足湯をしながら交流を深めていました。
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