UN Tourismによる「ベスト・ツーリズム・ビレッジ(BTV)」は、持続可能な開発目標(SDGs)に沿って、経済・社会・環境のあらゆる面から持続可能な観光地域づくりに取り組む優れた地域を表彰するプロジェクトで、2021年に開始されました。2024年に新たに山形県西川町と鹿児島県天城町がBTVに、福井県越前市白山地区、新潟県山古志地区がアップグレードプログラム＊に選定されたことにより、現在では日本から11地域が国際的なBTVのネットワークに参加しています。
＊BTVには至らないものの可能性が認められ、有識者等の助言を受けて改善に取り組むもの
（参加11地域）北海道ニセコ町、京都府南丹市美山町、北海道美瑛町、宮城県東松島市奥松島地区、長野県白馬村、岐阜県白川村、山形県西川町、鹿児島県天城町、奈良県明日香村、福井県越前市白山地区、新潟県長岡市山古志地区
こうした動きを受け、日本国内のBTVネットワーク参画地域の連携を図るべく、日本版BTV連携協議会が創設される運びとなりました。協議会では、BTVの観光の質及びブランド力の向上につなげるため、地域間の情報共有や相互啓発を行うとともに、持続可能な観光取組における協働を進めていくこととしています。
立ち上げに際しては、第１回総会に加えて記念のシンポジウムが開催されました。
■日本版BTV連携協議会 第１回総会
日 時：2024年11月26日（火）9:00～9:15
会 場：トヨタ白川郷自然學校 研修室
参加者：BTVネットワークに参画する国内11地域の代表者
観光庁（オブザーバー）、UN Tourism駐日事務所（事務局）
議 事：日本版BTV連携協議会設置要綱（案）について
日本版BTV連携協議会行動理念（案）について
日本版BTV連携協議会設置要綱はこちら
日本版BTV連携協議会行動理念はこちら
■日本版BTV連携協議会 シンポジウム in 白川村
日 時：2024年11月26日（火）9:30～12:30
会 場：トヨタ白川郷自然學校 催事ホール
ハイブリッド開催
主 催：日本版BTV連携協議会
協 力：岐阜県
＜プログラム＞
１．開会挨拶
UN Tourism本部 市場情報政策・競争力部長 サンドラ カルバオ 氏（ビデオメッセージ）
白川村 村長 成原 茂 氏
観光庁国際観光部 参事官（国際関係） 渡邉 敬 氏
２．基調講演：
「持続可能な地域づくりのための観光を目指して～国際認証・表彰の活用と最新のトレンド～」
名城大学外国語学部 名誉教授・シニアフェロー 二神 真美 氏
３．パネルディスカッション
パネリスト：
ニセコ町 町長 片山 健也 氏
南丹市美山町（一社）南丹市美山観光まちづくり協会 代表理事 高御堂 厚 氏
美瑛町 町長 角和 浩幸 氏
東松島市 市長 渥美 巖 氏
白馬村 村長 丸山 俊郎 氏
白川村 村長 成原 茂 氏
明日香村 副村長 熊丸 敦之 氏
モデレーター：
観光庁 参与 金子 正志 氏
４．行動理念の共同宣言
日本版BTV連携協議会 会長、（一社）南丹市美山観光まちづくり協会 代表理事 高御堂 厚 氏
５．閉会挨拶
日本版BTV連携協議会 名誉会長、岐阜県知事 古田 肇 氏
UN Tourism駐日事務所 代表 本保 芳明 氏
基調講演では、名城大学名誉教授の二神真美氏から、観光の国際認証に関する世界的な動向、国際認証が国・地域のブランド力向上に寄与している具体例、国際認証・表彰のメリット、持続可能な観光がもたらす経済的・社会的効果、持続可能な観光に関する最新のトレンドなどについて紹介いただきました。
パネルディスカッションでは、2023年までにBTVネットワークに加わった７地域の代表が各地域の取り組みや課題を紹介した後、新設された日本版BTV連携協議会の枠組みを今後どのように活用していくべきかについて、知見・経験の共有、人材交流、情報発信における連携といった観点から、活発な意見交換が繰り広げられました。
あわせて、山形県西川町と鹿児島県天城町が2024年のBTVに選定されたことが紹介され、観光庁より菅野大志 西川町長と森田弘光 天城町長に対して認定トロフィーが贈られました。
本シンポジウムの模様は、下記の動画リンクからご視聴いただけますので、全国のBTV地域による持続可能な観光への取り組みをぜひご覧ください。
前半：開会・基調講演
後半：パネルディスカッション・行動理念の共同宣言・閉会
概要：ショートバージョン
なお、来年2025年の総会は北海道ニセコ町で開催予定です。日本版BTV連携協議会の今後の活動にご期待ください。
