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第4回UNWTOシルクロード大臣会議

ビザ緩和の取組深度化を議論

UNWTOプレスリリースより和訳
PR 14020  2014年3月7日 マドリッド

シルクロード観光に関するサマルカンド宣言から20周年を迎え、この古代貿易ルートを更に観光開発に活かすことを目指し、第4回UNWTOシルクロード大臣会議が開催された。この会議においてUNWTOはシルクロード地域各国におけるビザ緩和の進展と未だ取組まれていない課題をまとめた ”ツーリズムにおけるビザ緩和リポート” を発表した。(ITB ベルリン・ドイツ 2014年3月5日)

同会合はITBベルリンの協賛のもと、シルクロード関係諸国から観光大臣、副大臣21名が出席し、欧州委員会、世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)及び国際連合教育学文化機関(UNESCO)からの代表者も出席し、ビザ緩和に対するこれまでの取り組みおよび今後の施策について意見交換を行った。

1994年のサマルカンド宣言から継続して来たこの取り組みは、シルクロード関係諸国における観光活性化を促進し、観光における障壁を軽減することを主張してきた。今回会議では2014年以降、将来のビザ緩和という取組課題について如何に協力し、進めていくのか議論された。

会議冒頭で、UNWTOタレブ・リファイ事務局長は「複雑なビザ申請手続きは観光分野の発展にとってはまだ大きな障害となっている。それはまた、雇用の創出および貧困軽減の障壁となっており、進めていくためには協力的アプローチが重要である。」と強調した。さらに「責任ある高官が出席したこの会合で、この分野においてシルクロード諸国が既に施策を実施し始めていることの報告を歓迎し、更なる向上に向けた取組を進めていること及びそのオープンな取り組みを高く称賛する。さらに関係各国の足並みをそろえた行動こそがこの特色ある歴史的観光ルートの地域融合及び持続的成長を最大限に引き出し、障壁をチャンスに転換できる。」と述べた。

今会議で発表されたレポートによると2008年初めには、世界の87%の人々がシルクロード各国への出発前にビザを取得する必要があったが、2013年には14%向上し73%となった。2010年から2013年までの間で、シルクロード諸国におけるビザ円滑化が進み、従来のビザ取得条件も到着時における入国ビザ取得に切り替わるなどしている。

補足
ビザの円滑化は観光のさらなる成長及び経済成長を刺激する基軸である。観光客が国境を超えることは基本的なことであるが、ビザ取得までの費用、所要時間などの煩雑性は観光旅行の可能性から観光客を遠ざける結果になっている。UNWTOとWTTCの共同研究ではビザ緩和により2015年までにG20諸国の観光収入は2060億米ドル増加し、500万人の雇用が創造されると示されている。

原文はこちら

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