第35回東アジア太平洋地域・南アジア地域合同委員会が開催されました

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令和5年6月15日及び16日に、第35回東アジア太平洋地域・南アジア地域の合同委員会がカンボジア・プノンペンで開催され、アジア太平洋地域のUNWTO加盟国が今後数年間の同地域の観光開発に対する主要な課題について議論しました。この会議は、第55回UNWTO東アジア太平洋委員会(CAP)、第59回UNWTO南アジア委員会(CSA)、「UNWTO観光客保護のための国際規約(International Code for the Protection of Tourists:ICPT)に関する会議」、「UNWTO賛助加盟員ラウンドテーブル」と同時に開催され、同地域の25カ国の加盟国から、15名の大臣、観光副大臣、大使が参加されました。

アジア太平洋地域は、パンデミックによる観光への影響からの回復が着実に加速しており、UNWTOのデータによると、2023年1月~3月において国際観光客到着数はパンデミック前のレベルの54%まで回復しました。世界全体の国際観光客到着数はパンデミック前のレベルの80%まで回復しており、アジア太平洋地域は回復が遅れている地域ではありますが、世界最大の観光市場である中国が観光業を再開したことにより、地域全体の回復が加速すると予想されます。

UNWTOのズラブ・ポロリカシュヴィリ事務局長は、「この1年間、世界の観光業界の視線はアジア・太平洋に集まっていたと言っても過言ではありません」と述べました。また、「アジア・太平洋地域は、観光産業にとって重要な役割を担っています。アジア・太平洋地域は、観光産業にとって重要な市場であり、観光イノベーションの拠点であり、世界有数の企業や最もエキサイティングなデスティネーションが数多く存在する地域です。」とも述べました。

なお、事務局長は、UNWTO駐日事務所がアジア太平洋地域における持続可能な観光の促進と発展に向けた様々な活動を的確に行っていることについて、駐日事務所の本保代表に謝辞を述べ、現在、本部及び駐日事務所において検討中の「Tourism Resilience Initiative」について紹介するとともに、こうした地域事務所の活動を強化するために加盟国等に対し職員の派遣を呼びかけました。

東アジア太平洋地域・南アジア地域合同委員会では、UNWTOの2024-2025年度活動計画及び長期的なビジョンにおける優先課題に関する加盟国アンケートの結果が共有されるとともに、以下の3つの分野におけるUNWTOの実績が共有されました。

教育: UNWTOのTed.Qualイニシアティブによって認定された300の教育プログラムのうち、160がアジア太平洋地域で提供されており、観光専門家のキャリアアップに貢献していること。若者のエンパワーメントを支援するため、アジア太平洋地域の観光産業の発展に寄与することを目的としたStudents Leagueの国内版を中国で立ち上げていること。

観光への投資:パンデミック後の世界における観光投資と雇用創出を促進するための持続可能な投資フレームワークの導入を促進することを目的に、昨年11月に韓国でUNWTO幹部研修プログラムを実施したこと。2023年の世界観光デー(9月27日)は、「グリーン投資」をテーマにプノンペンで開催される予定であり、加盟国においてはぜひ参加されたいこと。

持続可能性:フィリピンのBatanes Tourism Observatoryが新たにInternational Network of Sustainable Tourism Observatories (INSTO)のメンバーになり、近いうちに日本からも新たなメンバーが加わる予定であること。
【参考】INSTO

第55回UNWTO東アジア太平洋地域委員会(CAP)
東アジア太平洋地域の加盟国による投票の結果に基づき、同地域の加盟国は、中国、インドネシア、日本、韓国をUNWTO執行理事会の地域代表として指名しました。
また、次回(第36回)UNWTO東アジア太平洋地域・南アジア地域合同委員会は、2024年にフィリピンのセブで開催されること、2025年の世界観光デーは、「観光と持続可能な変革」をテーマにマレーシアが主催することが合意されました。

「UNWTO観光客保護のための国際規約(ICPT)に関する会議」
委員会の開催に先立って開催された「UNWTO観光客保護のための国際規約(ICPT)に関する会議」では、カンボジア、モルディブ、インドネシアが、新たにICPTに署名しました。また、アジア太平洋地域のUNWTO加盟国は、ICPTに関する「プノンペン宣言」を採択し、旅行に対する信頼を醸成するために、消費者としての観光客を保護するための明確で透明かつ効率的な枠組みを確保する方策を実施することを宣言しました。
【参考】ICPT:International Code for the Protection of Tourists

「賛助加盟員ラウンドテーブル」
「賛助加盟員ラウンドテーブル」では、「観光の持続可能な発展の核となる官民協力」をテーマに、観光関係者間の対話を強化する仕組みの重要性や、観光セクターの持続可能な実践を促進するために賛助加盟員が実施したイニシアティブやプロジェクトの具体例を紹介し、議論を行いました。

次回(2024年)のUNWTO東アジア太平洋地域・南アジア地域合同委員会は、第55回東アジア太平洋地域委員会で決定されたとおり、フィリピンのセブで開催される予定です。
【参考】 会議資料(英語) 
     プレスリリース(英語)

「UNWTO観光客保護のための国際規約(ICPT)に関する会議」の様子
東アジア太平洋地域・南アジア地域合同委員会の様子。右端が本保駐日事務所代表
UNWTOズラブ・ポロリカシュヴィリ事務局長(中央)と加盟国の代表

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